電子工作の電源として検討したいので。
電池
電池とは電気を生み出す装置のこと。交流ではなく直流である。
化学電池/物理電池
電池は2種類に大別できる。化学電池と物理電池である。
種類 | 説明 |
---|---|
化学電池 | 物質自身が持つ化学的なエネルギーを化学反応によって直流の電力に変換する電池 |
物理電池 | 光や熱などの物理的なエネルギーを電気エネルギーに変換する電池 |
化学電池
名称 | 説明 |
---|---|
一次電池 | いわゆる乾電池。充電すると破裂する |
二次電池 | いわゆる充電池。充電しても破裂しない |
燃料電池 | メタノール、天然ガス、水素などから発電する |
生物電池 | 発電菌が汚水などから電子を生成する |
一次電池・二次電池
化学電池のうち一次電池と二次電池というものがある。いわゆる乾電池と充電池である。
名称 | 通称 | 違い |
---|---|---|
一次電池 | 乾電池 | 充電すると破裂する |
二次電池 | 充電池 | 充電しても破裂しない |
ふつう「電池」と言ったら「乾電池」のことを想像すると思う。単三電池が最も一般的。
一次電池
いわゆる乾電池。アルカリ、マンガンが一般的か。
一覧
サイズ | ANSI | 電圧(V) | 容量(mAh) |
---|---|---|---|
単一 | D | 1.5 | 12,500 |
単二 | C | 1.5 | 5,700 |
単三 | AA | 1.5 | 2,000 |
単四 | AAA | 1.5 | 850 |
単五 | N | 1.5 | ? |
単六 | AAAA | 1.5 | ? |
ボタン | 3 | 225 | |
積層(角型,006P) | 9 | 220 |
電圧や容量はおおよその目安。
マンガンとアルカリの違い
種類 | 違い | 適所 |
---|---|---|
マンガン | 使用により徐々に電圧が低下するが、電流を止めると一時的に起電力が回復する。 | 時計、電卓、各種リモコン等 |
アルカリ | マンガン電池に比して長時間安定した電圧・大電流を維持し、電流を止めると一時的に起電力が回復する。近年の大電流モデルほど、寿命を迎える時の電圧降下は急激な傾向。 | ラジオ、懐中電灯、ワイヤレスマウス等 |
なんとなくアルカリはマンガンの上位互換だと思い込んでいたが、適材適所のようだ。そう思い込んでいた理由はWikipediaによると経営戦略にまんまと踊らされていたということらしい。
アルカリ乾電池とマンガン乾電池の特徴の違いによる使い分けは浸透せず、また製造企業の宣伝戦略もあって「アルカリ乾電池は、マンガン乾電池より価格が高いが強い(長持ちする)」という認識が広まった(それ自体は虚偽ではない)。その後アルカリ乾電池が安くなってマンガン乾電池との価格差が少なくなると、アルカリ乾電池のみを扱いマンガン乾電池を置かない店も増えた。
乾電池も充電できる
乾電池と充電池はほぼ同じ構造らしい。だが、乾電池は充電すると破裂し液漏れするので充電するのは危険だというのが一般的な認識。
だが、じつは充電できるらしい。
過充電にならぬよう制御すれば可能とか。5回ほど使えるらしい。これをソーラーパネルでできたら災害時にも使えそう。
水電池
一次電池のうち水電池なるものがあるらしい。水を入れると発電する。水がなければ発電しないので自然放電せず長期保存できるメリットがあるとか。
二次電池
いわゆる充電池、蓄電池。鉛、リチウムイオン、ニッケル水素、ニッカドが一般的か。
名称 | 元素記号 | 用途 |
---|---|---|
鉛蓄電池 | 車用12Vバッテリー。デカくて重くて毒性あり。 | |
リチウムイオン | Li-ion | スマホやデジカメ等のバッテリー。18650電池。爆発事故などで悪名高い。 |
ニッケル水素 | Ni-H2, Ni-MH | 単3充電池など。過放電・過充電で痛みやすいため管理が面倒。 |
ニッカド | NiCd | 単3充電池など。 |
価格だけを見たら鉛蓄電池が最高。ただしデカくて重いし廃棄するのが難しい。危険物でもあるが有価物でもあるため、近くのガソリンスタンド等で無料引取してくれる場合もある。直接スタンドに聞いてみるのがいい。
燃料電池
たとえば水素で動く自動車など。たしか日産だかどこだかが開発をやめたとか聞いた気がする。2018年頃に。もう流行ってないのかな。
そもそも水素スタンドなんて普及する未来が見えない。日本ではガソリンスタンドでさえ減っているみたいだし。人件費カットのためかセルフスタンド化されてゆくし。うちの近所のスタンドはそうなったもの。自動車や製造業界全体で相次ぐ偽装発覚も影響してそう。そもそもエネルギーは既得権益の問題があるか。知らんけど。
生物電池
シュワネラ菌という発電菌がいるらしい。汚水や排水から発電できるのだとか。こっちのほうが未来がありそう。
- 発電する微生物で燃料電池をつくる 渡邉 一哉 氏
- 半永久的に持続する電源!?細菌が起こす発電イノベーション | EMIRA
- 電流発生菌の培養について - 私は農業系の高校に通う2年生です。来年から課題... - Yahoo!知恵袋
- 【発酵】微生物燃料電池のキットが届いた!MudWatt Mad Science なの?発電できるのか?【DIY】
物理電池
種類 | 説明 |
---|---|
太陽電池 | 光エネルギーを直接、電気エネルギーに変換する電池 |
熱電池 | 熱エネルギーを直接、電気エネルギーに変換する電池 |
原子力電池 | 放射性元素が原子核崩壊を起こす際に発生する原子力エネルギーを電気エネルギーに変換する電池 |
電池というが、電気を蓄えるというよりは、何らかのエネルギーを電気に変換する発電機。たとえばソーラー発電はソーラーパネルで発生した電気をバッテリー(二次電池)に蓄電することで電源として利用する。