やってみる

アウトプットすべく己を導くためのブログ。その試行錯誤すらたれ流す。

電線(リード線)について調べてみた2

 電池と回路をつなぐ電線は何を選べばいいの?

前回まで

AGW SQ 外径(mm) 断面積(mm²) 抵抗(1000ft) 最大電流(A)
20 0.5 0.8128 0.5189 10.15 11
21 0.7239 0.4116 12.8 9
22 0.3 0.6426 0.3243 16.14 7
23 0.5740 0.2589 20.36 4.7
24 0.2 0.5105 0.2047 25.67 3.5
25 0.4547 0.1624 32.37 2.7
26 0.12 0.4039 0.1281 40.81 2.2
27 0.3607 0.1022 51.47 1.7
28 0.08 0.3200 0.08046 64.9 1.4
29 0.2870 0.06471 81.83 1.2
30 0.05 0.2540 0.05067 103.2 0.86

 前回の調査では太さの単位を主に調べた。

 今回はどの太さを選べばいいか調べた。許容電流がキモになる。

参考

 許容電流は規格や製品によってかなりバラつきがありそう。

AWG SQ 最大電流(A)
24 0.2 2.5(12Vで消費電力30W以下)
20 0.5 5(12Vで消費電力60W以下)
18 0.75 6.6(12Vで消費電力80W以下)
16 1.25 11.6(12Vで消費電力140W)
14 2 16.6(12Vで消費電力200W)
? 3 30(12Vで消費電力360W)
? 5 40(12Vで消費電力480W)

 単線かヨリ線かでも違いがあるっぽい。

AWG SQ 単線(A) ヨリ線(A)
6 14 95 55
8 8 62 39
10 5.5 50 31
12 3.5 40 23
14 2.0 32 17
16 1.25 22 13
18 0.75 16 10
20 0.5 11 7.5
22 0.3 7 5
24 0.2 3.5 2.1
26 0.12 2.2 1.5
28 0.08 1.4 0.8
30 0.05 0.8 0.5
33 0.5 0.3

 気温によっても変動するらしい。

 とりあえず許容電流が最小値のもので計算しておけば間違いないだろう。そしてその半分くらいの電流しか流さないようにすれば大体OKってことにしよう。

電源電圧における算出

12V電源なら?

 W(ワット)は以下の式で算出できる。

  • W = V * A

 AWG24のとき2.5Aの電流まで流せるとしたら、電源電圧が12Vのとき30Wになる。

W = 12V * 2.5A = 30W

 電流が2.5A以内なら電圧が低い分には問題ない。5V, 3.3VでもOK。

2.5AはLED何個分?

  • 太さAWG24の電線は2.5Aまで流せる
  • LED1個あたりの順電流は20mA

 このとき、太さAWG24の電線はLED何個分を点灯させる電流を流せるか。

2.5A / 0.02A = 250A/2A = 125個

2.1AはLED何個分?

 ヨリ線2.1Aまでなら?

2.1A / 0.02A = 210A/2A = 105個

 AWG24で許容電流2.1Aなら105個までのLEDを点灯できる。

 ……というか、LEDってたくさんつけるとその分だけ多くの電流が流れるのか。LED自体には20mAだけだろうけど、電源付近の配線には注意ってことか? この前、以下で何も考えずにLED21個点灯してたわ。20mA * 21個 = 420mAの電流が流れていたってこと? もし電源付近の配線の太さがAWG33(0.3A)なら発火していたのか。

パワーLEDは点灯できる?

  • 太さAWG24の電線は2.1Aまで流せる
  • パワーLED1個あたりの順電流は350mA
2.1A / 0.35A = 210A/35A = 6個

 なお、パワーLEDの場合、発熱するので放熱しないと壊れる。

単三電池何個分?

  • 単三電池1.5V/1A

 単三電池は最大1Aほどの電流が流せるらしいので太さAWG24(2.1A)でも十分対応可能。

ソーラーセル何枚分?

  • ソーラーセル1枚あたり0.5V/0.225W/0.487Aの場合
2.1A/0.487A=4.31211498973枚

 太さAWG24(2.1A)ならセル4枚分を直列するのが限界。2V/0.9W/1.948A。

LED順電圧分のソーラーセルに接続できる太さは?

  • ソーラーセル1枚あたり0.5V/0.225W/0.487Aの場合
  • 白色LEDの順電圧が3.2〜3.4Vの場合

 セルが7枚で3.5V。このときの最大電流は0.487*7=3.409A。太さAWG22(5A)ならOK。ギボシ端子も使えるようになるAWG20(7.5A)以上にしたほうが汎用性も安全性も高いと思われる。

まとめ

AWG 用途
1〜20 電源
22〜24 (中間)
26〜30 電子パーツ配線

 太さにおける許容電流から、おおよそ上記のような使われ方が想定できる。AWG24が最も汎用的だが、実際は回路の仕様に応じて使い分けたほうが良さそう。特に電源。