struct
, impl
, pub
, trait
, トレイト境界where T: trait1, trait2
、を用いて実現する。
成果物
オブジェクト=データ+振る舞い
pub struct AveragedCollection { list: Vec<i32>, average: f64, } impl AveragedCollection { pub fn new() -> AveragedCollection { AveragedCollection { list: vec![], average: 0.0 } } pub fn show(&self) { println!("ave: {} {:?}", self.average, self.list); } pub fn add(&mut self, value: i32) { self.list.push(value); self.update_average(); } pub fn remove(&mut self) -> Option<i32> { let result = self.list.pop(); match result { Some(value) => { self.update_average(); Some(value) }, None => None, } } pub fn average(&self) -> f64 { self.average } fn update_average(&mut self) { let total: i32 = self.list.iter().sum(); self.average = total as f64 / self.list.len() as f64; } } fn main() { let mut ac = AveragedCollection::new(); ac.add(10); ac.show(); ac.add(15); ac.show(); ac.remove(); ac.show(); }
カプセル化
以下をpub
せず非公開にすることで隠蔽している。
- 構造体のフィールド
update_average()
継承
目的
継承する目的は以下。
- コードの再利用
- 多相性を得るため(親の型と同じ箇所で子の型を使える)
Rustにおいてはそれぞれ以下の方法で実現している。
impl SomeTrait for SomeStruct {}
- トレイト境界:
impl<T> SomeTrait<T> { fn some<T>(p: T) -> T where T: Clone, Debug {...} }
継承は落ち目
継承は、近年、多くのプログラミング言語において、プログラムの設計解決策としては軽んじられています。 というのも、しばしば必要以上にコードを共有してしまう危険性があるからです。
これらの理由により、継承ではなくトレイトオブジェクトを使用してRustは異なるアプローチを取っています。
トレイトオブジェクトについては次回。
対象環境
- Raspbierry pi 3 Model B+
- Raspbian stretch 9.0 2018-11-13
- bash 4.4.12(1)-release
- rustc 1.34.2 (6c2484dc3 2019-05-13)
- cargo 1.34.0 (6789d8a0a 2019-04-01)
$ uname -a Linux raspberrypi 4.19.42-v7+ #1219 SMP Tue May 14 21:20:58 BST 2019 armv7l GNU/Linux
前回まで
- Rustを学んでみたい(プログラミング言語)
- Rustの環境構築
- RustでHelloWorld
- Rustの和訳ドキュメント
- Cargoでプロジェクト作成・ビルド・実行
- クレートとは?
- Rustで関数を使ってみる
- Rustでモジュールを使ってみる
- Rustで乱数を生成する(rand)
- Rustで標準入力する(std::io::stdin().read_line())
- RustでMatch判定する(match)
- Rustでprintとread_lineを1行にする方法
- Rustで数当てゲーム
- クレート名にドット.が使えない
- Rustの変数と可変性(let, mut) error[E0384]: cannot assign twice to immutable variable
x
- Rustのimmutable束縛とconst定数の違い
- RustのREPL、evcxrのインストールに失敗した
- Rustでコンパイルするときの変数未使用warningを消す
- Rustの変数(再代入、再宣言(シャドーイング))
- Rustのシャドーイングについて
- イミュータブルについて(副作用)
- Rustの定数(const)
- Rustのデータ型(数値)
- Rustのデータ型(論理)
- Rustのデータ型(文字)
- Rustのデータ型(タプル)
- Rustのデータ型(配列)
- Rustの関数
- Rustのif式
- Rustのくりかえし文(loop)
- Rustのくりかえし文(while)
- Rustのくりかえし文(for)
- Rustの所有権(ムーブ)
- Rustの所有権(関数)
- Rustの所有権(スライス)
- Rustの構造体(定義とインスタンス化)
- Rustの構造体(プログラム例)
- Rustの構造体(メソッド)
- Rustの列挙型(enum)
- Rustの列挙型(enum)
- Rustの列挙型(enum)
- Rustのmatch(制御フロー演算子)
- RustでNULLを扱う(Option, Some, None)
- NULL参照は10億ドルの失敗だった
- Rustの列挙型に独自表示を実装する(E0277 対策 std::fmt::Display 実装)
- RustのIfLet(matchの糖衣構文)
- Rustのプロジェクト構造
- Rustのcargoでライブラリ&テスト(単体、結合)
- Rustのモジュール(mod)
- Rustのモジュール(pub)
- Rustのmod参照方法(
mod 子モジュール名;
,use 要素名;
,extern crate クレート名;
,super
) - Rustのインポートまとめ(Rust2018)
- RustのコレクションVec型
- RustのコレクションString型
- RustのコレクションHashMap型
- Rustのコレクション(練習問題)
- Rustのエラー処理
- Rustのジェネリクス
- Rustのトレイト
- Rustのライフタイム1
- Rustのライフタイム2(構造体の定義)
- Rustのライフタイム3(ライフタイム省略)
- Rustのライフタイム4(impl定義)
- Rustの静的ライフタイム5('static)
- Rustのライフタイム6(ジェネリクス、トレイト境界とともに)
- Rustのテストコードを書く
- Rustのテスト実行
- Rustのテスト体系化
- Rustでコマンドライン引数を受け取る
- Rustのファイル読込
- Rustでリファクタリング(モジュール性とエラー処理の向上)
- Rustでテスト駆動開発
- Rustで環境変数を取得する
- RustでStdErr出力
- Rustのクロージャ
- Rustのイテレータ
- Rustのイテレータ(Minigrep改善)
- Rustのイテレータ(パフォーマンス)
- Rustのイテレータ(Minigrep改善)
- Rustのcargo(ビルドのカスタマイズ)
- Rustのcargo(cargo docでドキュメント生成)
- Rustのエクスポート(pub use)
- Rustのクレートを公開する方法(crates.io)
- Rustのcargoでワークスペースをつくる
- Rustのcargo installでバイナリをインストールする
- Rustのcargoを拡張する方法
- Rustのスマートポインタ
- スマートポインタBox
- Rustのスマートポインタ(Derefトレイト)
- Rustのスマートポインタ(Dropトレイト)
- Rustのスマートポインタ(Rc
) - Rustのスマートポインタ(RefCell
) - Rustのスマートポインタ(Weak
) - Rustのスレッド
- Rustのスレッド(メッセージ送受信)
- Rustのスレッド(Mutex、Arc)
- Rustのスレッド(Send、Syncトレイト)