音律とは、音階の構成音を算出する方法である。
参照
音律
音律とは、音階(スケール)における各構成音の音高(音の高さ)を相対的に示す規定のこと。
音律 | 概要 | 長所 | 短所 |
---|---|---|---|
平均律 | 1オクターブ内の周波数を等分する(12等分した12平均律が一般的) | どのキーにも転調できる | 三和音が汚い。うなりが生じる。(ごまかすために7thなどの三和音以上を多用したりコーラス等のエフェクトをかける) |
純正律 | 1オクターブ内の周波数を7音に分ける。各音の周波数比は単純な整数比である。 | 三和音が綺麗。うなりが生じない。 | 転調できない。全音2種類、半音3種類あり使い分けが難しい |
ピタゴラス音律 | 旋律に向く。完全五度との和音ならOK | 変化音はダメ。三和音でうなりが生じる | |
中全音律 | 長3度がうなり無し。全音が1種類になる。 | 変種が多く、それらも含めて中全音律(ミーン・トーン)と呼ぶことがある |
ピタゴラス音律→純正律→中全音律→平均律、という順序で発展したと思われる。
音数を増やした複雑な音を使いたいときは平均律を使えば良さそう。少ない音数で綺麗に響かせたいならピタゴラス音律や純正律による限られた音だけを使った方法が良さそう。中全音律はその中間でよくわからない。使うメリット薄そう。
複雑な音をかんたんに作れるようになってきた現代では、平均律のほうが扱いやすいので多用されているのだろう。
しかし、癒やしの音楽などでは純正律で調整した少ない音で構成された音楽などもあるようだ。目的によって使い分けるのが良いのだろう。私にはその知識や技術がないが。
五度圏などの音楽理論は12平均律のものである。そもそも他の音律では転調できないらしい。
基礎
音高=周波数
音高(音の高さ)は周波数の高さのことである。
音階(スケール)の構成音は、1オクターブ内の音を7つまたは5つに分けたものである。たとえばメジャー・スケールは7音、ペンタトニック/スケールは5音に分けたものである。
倍音
倍音は、元となる基音の整数倍の高さの音である。この間の音域を1オクターブとする。
たとえば基音=440Hz(A4)としたとき、880Hz(A5), 1320Hz(A6)などが倍音である。それぞれ4402, 4403の周波数である。各音は同じA(ラ)の音に聞こえるが、高さが違う。
オクターブ
基音から倍音までの周波数帯を1オクターブと呼ぶ。
たとえば基音を440Hz(A4)としたとき、440Hz〜880Hz(A4〜A5)、880Hz〜1320Hz(A5〜A6)などがそれぞれ1オクターブ分の周波数帯である。
平均律
1オクターブ間の周波数帯を等分したのが平均律である。
たとえば1オクターブ間の周波数帯(440Hz〜880Hz(A4〜A5))を12等分したものが12平均律である。
西洋音楽における音楽理論
たとえば五度圏表などを用いて、音階(Major,Minor)、構成音、コード進行を把握できる。