アルミ缶で冷却板ヒートシンクを作ってみた
切り出してネジとナットでつけた。隙間があって微妙だった。4時間くらいかかった。
契機
身の回りにありふれたアルミ缶。こいつをどう思う? ゴミ? いいや資源だ。資源ゴミ? いいや資源だ。捨てるものではない。他人まかせに「再利用してね? ははっ、俺っていいやつだなぁ」などと欺瞞に浸っていないか? それでいいのか? 否! 断じて否! 俺たちは俺たち自身の手でモノをつくることができる。そうやって成長してきたのが俺たち人間だろう?
そうだ、なんか作ろう!
整形してラズパイのケースにしたい! ヒートシンクを作りたい! 熊と戦うための武器をつくりたい! もうやるっきゃない。いつやるの? 今でしょ!
調査
アルミ 溶かす
アルミ缶 溶かす
アルミ缶 ヒートシンク
などのキーワードでググった。
溶解
アルミの融点は660℃である。七輪に炭を投入し、ドライヤーで送風。鉄の受け皿にアルミをのせて溶かせるらしい。
素材 | 融点 |
---|---|
アルミ | 660 |
鉄 | 1535 |
熱源 | 温度 |
---|---|
薪ストーブ | 200〜300 |
BBQ炭 | 700〜800 |
- https://sonohen.life/mold-from-waste-alminum/
- https://getgoal.jp/melting-cans-with-the-mini-metal-foundry
アルミのインゴットとか作ってみたい。夏の熱い日に足をおいて涼みたい。人間用ヒートシンクがほしい。
ムリ
ムリだろ。七輪とかペール缶とかドライヤーとか単管とかペール缶に穴を開けるとか。スケールが大きいんだよ。場所やら設備やらがない。
というわけでアルミ缶を溶かすのは諦める。
アルミ缶ヒートシンク
アルミ缶でヒートシンクを作ってみる。
必要なもの
材料 | 数 |
---|---|
アルミ缶 | 10 |
M2ネジ | 6 |
M2ナット | 6 |
工具は以下のとおり。
- カッターナイフ
- はさみ
- キリ
- ワニ口クリップ
もっと安全にやりたいなら以下も。
- 防刃手袋
- ゴーグル(保護めがね)
手順
- アルミ缶を切る
- アルミ缶に穴をあける
- ネジとナットで締める
1. アルミ缶を切る
手を切らないように作業すること。
- 頭(飲み口)を切る
- 尻(底)を切る
- 胴を切る
- そりを直す
- 成形する
1-1. 頭(飲み口)を切る
- 左手でアルミ缶を押さえる
- 右手でカッターを持つ
- カッターをアルミ缶に突き立てる
- カッターをこするように前後する(1〜2cm)
- 何度か往復すると削れてくる
- グッと押し込むと貫通する
- 左手でアルミ缶を押さえる
- 左手で少し押し込む(切れ目を奥へ)
- 右手でカッターを下に押し込む
- 切れ目から下のほうへ切れてゆく
- 左手でアルミ缶を上へくるっと回す
- おなじように切ってゆく
- あと2cmくらいで全部切れるところでストップする
- アルミ缶の頭をもって前後にふるのを繰り返す
- 金属疲労で折れる
1-2. 尻(底)を切る
頭とおなじように尻も切る。
1-3. 胴を切る
胴は輪っかになっているので真っ二つに切って平面にする。はさみで。
1-4. そりを直す
丸まっているので、そりを直す。
- アルミ板を反対側にする
- 左手で上を持つ
- 右手で下を持つ
- 右手でアルミ板を押さえつける
- 左手を上にひっぱりあげる
- そりがなくなるまでくりかえす(1〜3回)
1-5. 成形する
- 四隅の角を切り落とす
- 上辺と下辺を切る
安全のため、四隅の角を切り落とす。少し大き目に切ると安全。もし小さすぎたら破片がどこへ飛んでいったかわからなくなって、あとで踏んで痛い目にあうかもね。目に入ったら怖いならゴーグル着用すると安心。切った破片の受け皿としてアルミ缶の尻をつかう。
カッターで押し切ったところがグワングワンに歪んでいる。ここを切ってきれいにする。
10枚切り終わったのが以下。
2. アルミ缶に穴をあける
ネジ止めするための穴をあける。ミニ四駆のネジを使った。サイズはおそらくM2。
- アルミ板10枚を重ねる(裏表とも印刷面を内側にする)
- ワニ口クリップで仮どめする
- キリで穴をあける(ネジがギリギリ入るくらいにする)
3. ネジとナットで締める
- ネジをさしこむ
- ナットで締める
結果
できた。が、隙間があって放熱効果は低そう。触ってもぜんぜん冷たくない。
まあいいや。mSATAケースの排熱に使ってみよう。