音楽したい 基礎から調べた
MIDIとか。
音
音とは、空気の振動(波動)である。またはそれを知覚した感覚。クオリア。
波動は同じパターンが空間を伝播する現象のこと。それを一定期間だけ表したものを波形とよぶ。音は波形によってその質がまったく異なる。たとえば人の声や、ピアノの音、川のせせらぎ等。
音楽
音楽には「グルーブ感」など意味不明な用語が多数ある。それらはフィーリングによるものであり、明確に定義されていない。人々が共有できているか甚だ怪しいものである。音にまつわることを取り扱う以上、必ずこうした厄介なものが出てくる。数学のように明快ではないため、掴みどころがない。それでも音楽理論はある。音楽をする上での指針くらいにはなるだろう。
MIDI
MIDI(Musical Instrument Digital Interface)とは、電子楽器の演奏データを機器間で転送・共有するための共通規格である。
ノート
ノートとは、1つの音のことである。楽譜でいうと1つの音符。
ノートはでたらめな音ではなく、音律によって一定のルールに則った音高のセットをもちいる。そのうちMIDIや現代音楽は平均律を使っている。
5大要素
ノートを構成する要素はつぎの5つある。
要素 | 英 | 概要 |
---|---|---|
音色 | Tone |
音色。楽器の種類。波形の種類。 |
音高 | Pitch |
音の高さ。A4=440Hz。周波数。音階scale =音高を昇順にならべたもの。五音・七音・調。音程=2音の音高の隔たり。オクターブ=8度音程(周波数比2:1) |
音強 | Velocity |
音の強さ(大きさ)。ノートごとの音量(音量=曲全体=音の大きさ。volume )。波形先頭部分の強さ=Attack 。 |
音長 | length |
音が鳴りつづける長さ。 |
効果 | effect |
波形加工する関数。リバーブ、ビブラートなど |
音色は生の音をマイクで拾って録音したものを使う(サンプラー)。または計算によって生成した音を使う(シンセサイザー)。いずれにせよデジタル機器によって録音・再生される音はすべてビット配列によって表現される。
音高は楽曲にとって最も重要かもしれない。この組み合わせによって音階がかわり楽曲の雰囲気を決定づける。音高の変化はコード進行として定石化されている。
音強は楽曲にとって最も重要かもしれない。拍をつくりだしリズムを生む。これがグルーヴ感につながる。
MIDIキーボード
MIDIキーボードとは、MIDIのノートを入力するデバイスである。
べつにマウスやキーボードでもいい。だが、それよりいくらか入力が楽になるはず。
でも、わざわざ専用デバイスを買うのも気後れする。まずはPCのキーボードで代わりができないか試してみる。
仮想MIDIキーボード
PCのキーボードでリアルタイムに音を入力する。キーを押したタイミングで録音されるため、リズム感がないとひどいことになる。
以前やったことがあった。けれど今やってみるとエラーになった。
$ vkeybd X Error of failed request: BadLength (poly request too large or internal Xlib length error) Major opcode of failed request: 139 (RENDER) Minor opcode of failed request: 20 (RenderAddGlyphs) Serial number of failed request: 140 Current serial number in output stream: 144
おそらくラズパイ4Bになってからオーディオが変更されたからだと思う。
ほかの方法を探ろう。
sudo apt install -y lmms
- BitInvaderをソングエディタに追加する
- BitInvaderダイアログの
Interpolation
をチェックする(ノイズ削除) - キーボードを押す
- 音が鳴る
できた。つぎは録音だ。
- ピアノロールで録音ボタンを押す
- キーボードを押して音をリアルタイム入力する
できた。でもこれはキツイ。
- タイムラグがある
- どの音がどの位置にあるかわかりにくい
- キーボードだと1行あたり1オクターブちょいしかカバーできない
- 2オクターブ目が上の行になる
- 運指がとてもむずかしい
やはり物理MIDIキーボードでないとダメか。
まあ、PCのキーボードだろうがピアノ鍵盤だろうが、はじめはどこがどの音かなんてわからない。がんばって覚えるしかないのだろう。それはたとえ物理MIDIキーボードを買っても同じはず。
タイムラグ=レイテンシ
レイテンシを下げればタイムラグがなくなった。
設定でバッファを最小までさげるとレイテンシが下がりタイムラグが減る。
いい感じ。
MIDIキーボード
電子ピアノ
MIDIキーボードは音源もスピーカもない。なのでPCに接続してMIDIを送信し、PCで音を再生させねばならない。
それ単体で音が鳴らないってクソじゃね?
なので電子ピアノも調べた。さらに電子ピアノでありMIDIキーボードでもある兼用機もある。
商品
MIDIキーボード+電子ピアノを調べてみた。
2021-08-05時点、アマゾンでの価格。
デバイス | 価格 | 鍵盤 | サイズ | 内蔵音源+スピーカ | MIDI | USB |
---|---|---|---|---|---|---|
MPK Mini Play | 17050 | 25 | 312x173x46 | ⭕ | ⭕ | Mini USB |
OTK-37M | 5995 | 37 | 490x184x53 | ⭕ | ⭕ | type-C |
microKEY2-37 | 9480 | 37 | 656x186x80 | ❌ | ⭕ | Mini USB |
microKEY-25 | 4878 | 25 | 483x178x76 | ❌ | ⭕ | Mini USB |
AKM322 | 5200 | 32 | 460x125x30 | ❌ | ⭕ | Mini USB |
M-Audio Keystation Mini 32 MK3 | 5211 | 32 | 418x107x18 | ❌ | ⭕ | Mini USB |
Alesis Q mini | 5200 | 32 | 418x107x18 | ❌ | ⭕ | Mini USB |
ほしい機能は以下。だが、3000円のMIDIキーボードなんて存在しなかった。
OTK-37M
コスパの良さからOTK-37Mがアリか。音源内蔵ながらUSB-MIDIもついてて5995円はほかと比べて圧倒的に安い。ただ、サイズが大きい。さらにMIDI機能が貧弱。ベロシティをはじめ、ピッチベンド、モジュレーションなどが一切操作できない。MIDIキーボードとして購入するのはナシ。
microKEY-25
microKEY-25シリーズは人気。だが高価。大きいため場所をとる。それだけ高品質だと思われる。それを考慮し、価格と鍵盤数は妥協できる。だが、縦幅178mmはアウト。
BlueToothタイプもある。単3電池2本で動く。無線は便利そう。だが、USB3.0と電波干渉して接続できないことがあるらしい。ラズパイだと干渉するだろうな。ナシ。
AKM322
AKM322はコスパのよいMIDIコントローラ。価格のわりにスイッチ類が多くついている。安い理由はバンドルソフトウェアがないこと。そんなものはいらないので助かる。どうせWindowsやMacでしか使えないし、ものによっては期限が切れていたりOSバージョン差で使えなかったりする。ほかのMIDIキーボードは大体ゴミを一緒に売りつけるバンドル商法をしているせいで高くなる。だがAKM322はそれがないため、同じ価格帯でハードウェアが豪華。すばらしい。これキープ。
M-Audio Keystation Mini 32 MK3
M-Audio Keystation Mini 32 MK3は必要最小限のMIDIコントローラ。シンプルだしサイズも小さいのでよさげ。でもスイッチ類が少ない。
共通
ほぼすべての機器にいいたい。Mini USB というのが終わってる。1000回しか抜き差しできない古いタイプ。なんで未だにそんな古臭いインタフェース使ってるの? type Cにしてくれ。あとUSB3.0だと動かないなどUSBにまつわるトラブルがけっこうあるみたい。そもそもUSBは種類が多すぎるクソI/F。もっとシンプルにしてくれ。
機能
MIDIコントローラにはモノによってさまざまな機能がある。高いものにはついている。ただ、名前をみてもそれが何なのかわからなかったので調べた。
機能 | 概要 |
---|---|
オクターブ UP/DOWN | 音階を上下させる。たとえば25鍵は2オクターブしかないのでほかの音域をカバーするために。 |
サスティン | 音を出したままにする。ペダルを踏んでいる間だけ。これにより手はつぎの音へ移動できる。ペダルは別売りで穴だけ本体にある。 |
ベロシティ | キータッチに対する音の強弱。安物はこれを制御できるほどクオリティが高くないものが多いっぽい。 |
トランスポート | 録音、再生、早送り、巻き戻しなどの操作をまとめたもの。 |
トランスポーズ | キーの変更。 |
ノートリピート | 複数のノートをワンタッチで入力する。 |
アルペジエーター | 分散和音をワンタッチで入力する。 |
ほかにも以下のように何らかの機能に割り当てることができるハードウェアがついている。「アサイン可能」とか「アサイナブル」とかいわれている。
- ノブ
- スライダー
- ボタン
- パッド(ベロシティ対応)
モノによっては以下のようなものがついている機種もある。
所感
とりあえずMIDIキーボードひとつくらいは使ってみたい。AKM322を買ってみよう。
対象環境
- Raspbierry pi 4 Model B
- Raspberry Pi OS buster 10.0 2020-08-20 ※
- bash 5.0.3(1)-release
$ uname -a Linux raspberrypi 5.4.83-v7l+ #1379 SMP Mon Dec 14 13:11:54 GMT 2020 armv7l GNU/Linux