やってみる

アウトプットすべく己を導くためのブログ。その試行錯誤すらたれ流す。

なぜ車のバッテリーはマイナスから外しプラスから取り付けるの?

 一体、その順序に何の意味があるワケ? ショートを回避するため? 本当にそれで回避できるの?

参考

まずは考えてみる

✔ 車は、車体金属をマイナス線代わりに使っている
車体金属がマイナス線代わりになって、バッテリーマイナスまで電気を流している

 前回の参考元から「車は金属製であるボディをマイナス線として使っている」らしいと知る。

 だったら、電源(バッテリー)のプラスを繋いだままマイナスの配線を外し、マイナス配線の先端を車の金属製ボディに触れさせるとショートするんでない? 危ないよね? でもタイトル通り、マイナスから外せと言うんでしょ? うっかりマイナス線の先をボディに触れさせたらショートするのに? 電源の線はプラス極から先に取るべきなんじゃないの? 電源のマイナスからボディのマイナスに繋がったとしても、どちらも電子が出ない極だから通電し得ないんじゃない? つまりショートなんて起こらないのでは?
 なら電源のプラス極にある線から先に取るべきじゃね?

 そもそも、車の配線ってどうなってんの? 実際に作業したことないからイメージできん。以下のうちどれ?

 プラス極ーー配線ーー>ー
 |           |
電源           電装品
 |           |
 |      ー配線ーー
 マイナス極ー|
        ーボディ
 プラス極ーー配線ーー>ー
 |           |
電源           電装品
 |           |
 マイナス極ー配線ーボディ        
 プラス極ーー配線ーー>ー
 |           |
電源           電装品
 |           |
 マイナス極ーボディー配線

 ボディとマイナス線の位置関係がわからん。

車の配線はどうなってる?

車のバッテリーは、
(バッテリー +極)-(配線・機器)-(車体)-(バッテリー -極)
と接続されています。

 つまり以下ってこと?

 プラス極ーー配線ーー>ー
 |           |
電源           電装品
 |           |
 マイナス極ーボディーーー

 え、電装品って車体(ボディ)に直結してんの? ハンダ付け? 配線じゃないの? なんたらコネクタとかじゃないの? そこは省略してるだけ?

 じゃあ「車のバッテリーをマイナスから外す」ってのは具体的にどこをどこから外すの? 電装品のマイナス側をボディから外すってこと?

 プラス極ーー配線ーー>ー
 |           |
電源           電装品
 |           
 マイナス極ーボディ

 仮に電装品とボディの間に配線があったとしたら以下。

 プラス極ーー配線ーー>ー
 |           |
電源           電装品
 |           |
 マイナス極ーボディ   配線

 でもこの場合、ボディと配線ってどう繋がってんだろうね? ハンダ付けだったら簡単に取れないべ? やっぱコネクタじゃね? てゆーか縦棒()とか横棒()は配線のことだと思うのだが。そして配線の先端にはコネクタがあると思うのだが。

 ボディにコネクタの片方が付いているってことになる。そうなの? 車体のどこかにピョコっと端子(コネクタ)が生えているの? それが電源のマイナス極に繋がっている? で、その端子のオス・メス接続をぶっこ抜くことを「バッテリのマイナスを外す」というの?
 なんか感覚的にはバッテリのマイナス極から直接配線を外すわけじゃないから「バッテリのマイナス」って思えなさそう。

 プラス極ーー配線ーー>ーーーーーーーーー
 |                   |
電源                   電装品
 |                   |
 マイナス極ーボディー配線(メス端子)   (オス端子)配線

 車における配線の全体像を実物で確かめたい。なんかわかりやすい図とか写真ないの?

 一部ならあった。電源に繋がる様子もみたいのだが。

マイナスから抜くとショートしない?

 プラス極ーー配線ーー>ー
 |           |
電源           電装品
 |           
 マイナス極ーボディ

 配線や電装品が抵抗になるなら、この場合はショートしない。というか通電もしないのでは? 電気流れないよね? 負電荷の性質により反発・引かれ合って流れるんでしょ? あるいは電位差(電圧差)だっけ? どういう理由か知らんけど、とにかく反対の極とも繋がってないと電気は流れないよね?

 あー、もしや以下のような意味か? 電装品のマイナス側を外して、万一ボディに触れてしまっても、電装品という抵抗を介しているから抵抗ゼロにはならずショートしないと。

 プラス極ーー配線ーー>ーーーーーーーーー
 |                   |
電源      ーーーーーーーーーーーーー電装品
 |      |
 |   (オス端子)配線
 |      |     
 マイナス極ーボディー配線(メス端子)   

 でもだからってマイナスから外すことだけが唯一の安全策とはまだ言えない。

 抵抗ゼロの状態で電気が流れると電流が無限大になる。配線や機器の許容量を超えるほど大量の電子が一瞬で流れる。結果、発火などを引き起こす。それがショートだったはず。なら電気が流れなければショートも起こり得ない。それはマイナスから外そうがプラスから外そうが同じ。そしてどちらにせよ配線を外したなら電気は流れない。

 だったらプラス側から外しても電気が流れないんだしショートしなくて問題なくね?
 でも、プラスから外すと思わぬものが導体となり通電してしまうってこと? だからマイナスから外すべきってこと?

プラスから抜くとショートしうる?

 プラス極の配線を外してみる。

 プラス極     配線ー
 |           |
電源           電装品
 |           |
 マイナス極ーボディーーー

 電気が流れないのでショートなど起こり得ない。

 ここでプラス極とボディに接触する導体(電気を通しやすい金属などの物質)としてペンチを当ててみる。

 プラス極     配線ー
 |   \       |
電源    ペンチ    電装品
 |      \    |
 マイナス極ーボディーーー

 おお! 抵抗になる電装品を介さないから抵抗ゼロ! そしてプラスからマイナスに繋がるので電気が流れる! 抵抗ゼロの状態で電気が流れるとショートする! よってプラスから外したときはショートする可能性があると言えるのか。

 仮にプラス側の配線から外しても同じ。

 プラス極ー配線
 |     |       
電源     ペンチ  電装品
 |     |     |
 マイナス極ーボディーーー

 やはり抵抗となる電装品を介さないのでショートする。

 もちろんペンチ不在でも。

 プラス極ー配線
 |     |       
電源     |    電装品
 |     |     |
 マイナス極ーボディーーー

 こちらのほうが発生しやすそう。

プラスから外しても通電しなければOK

 ちなみに以下の場合もショートしない。そもそも通電しない。

 プラス極   ーーーー配線
 |     |     |
電源     ペンチ  電装品
 |     |     |
 マイナス極ーボディーーー
 プラス極   ーーーー配線
 |     |     |     
電源     |    電装品
 |     |     |
 マイナス極ーボディーーー

ペンチは悪くない

 ペンチ君の潔白を証明しよう。

 仮にマイナスから外した時にペンチを仲介させたとしてもショートしない。

 プラス極ーー配線ーー>ーーーーーーーーー
 |                   |
電源      ーーー(オス端子)配線ーーー電装品
 |      |
 |      ペンチ<俺は悪くねぇ!
 |      |     
 マイナス極ーボディー配線(メス端子)   

 抵抗になる電装品を介して電気が流れるため、電流が無限大になることはない。よってマイナスから外せばショートは起こり得ない。

 だからショートしたことをペンチなど導体である工具に当たり散らすのは筋違いの八つ当たりである。

ペンチ<マイナスから外さなかったお前が悪い

抵抗ゼロって本当?

 電源のプラス極とマイナス極の間にペンチとボディがある。これらは金属であり電気を通しやすい導体である。

 でも、導体の抵抗値ってゼロなの? あくまで電気を通しやすいのであって、100%の電気を通すわけではないんでない? それでもショートするの?

 そんな疑問が湧いたが、おそらくあまりに抵抗値が小さすぎて、ほぼ無限大の電流になってしまうのだろう。つまり電源に蓄えられた電子すべてが一瞬で全部流れようとしてしまうほどに抵抗が小さいのだろう。
 (導体を地球一周くらいさせて電源のプラス極とマイナス極につなげたらどうなるんだろうね? それでもショートするのかな?)
 つまりショートは抵抗ゼロでなくても起こる。ほぼゼロでも起こる。抵抗がほぼゼロである導体によってプラスとマイナスを直結すればショートする。

 ペンチやボディの抵抗は厳密に言えばゼロではないけど、限りなくゼロに近い導体。結果、ほぼ抵抗ゼロとなり、ほぼ無限大に近い大電流が流れてショートに至るということだろう。

簡単にショートする

  • 車用バッテリのプラス極とマイナス極に導体を触れさせてつなげたらショートする

 たったこれだけでショートする。

 配線とか外す順とか関係ない。「うっかり工具がプラス極に触れてショートしちゃったーうわーマイナスから外しておけば良かったー」みたいな話だと思った? 残念! それでもショートしうるのです。
 マイナスから外せば絶対にショートしない? 否! 断じて否!
 結局、2極が導体でつながればショートする。

 プラス極
 |  |
電源  ペンチ<あ、やべ
 |  |
 マイナス極ーボディ
 プラス極ーー
 |     |
電源     ペンチ<あ、やべ
 |     |
 マイナス極ーボディ

 ペンチてめぇ……なにがペンチは悪くないだよクソが。

 あれ? おい待て、それじゃ「マイナスから外す」という手段もショートを回避する万能策じゃないってことかね?! 事故が起こりうるじゃんか! どうすればいいんだ? 救いを求めて止まないこの哀れな子羊に愛の手を!

 答えは、バッテリーの2極に絶縁キャップ、ゴム、木などの絶縁体を被せると良い。

 他にも危険な状況はまだまだあるようだ。

バッテリーというのは溶接機の構造そのもの
電極同士を直結させることで、電熱を瞬時に発生させて金属同士を接続するのが溶接の仕組み

 知らんかった。溶接機ってショートしたときに生じる熱を利用してたんだね。よくわからんけど熱線みたいので熱くして溶かしてんだと思ってた。

通常バッテリー一発で12Vですが、電流値は105A前後あるのが普通ですよね。
この電圧でこの電流値は異常とも言える訳で、かなり大きな電気が流れやすい構造になってる訳です。

 12Vで105A。流れやすいほうらしい。素人には一体何と比較してそう思うのかわからんけど。105Aがどれほどのもんかもわからんし。

カーボンロッドは優秀な電導体

 釣り竿で2極をつないでしまったらショートする! マジか。釣りしないけどそんな発想なかったわ。

 電気には思いもよらぬ危険が潜んでいる。まだまだ勉強不足。電気、恐すぎる。なにが電子工作は簡単だよ。超ヤベーじゃん電気。

結論

  • Q: なぜ車のバッテリーはマイナスから外しプラスから取り付けるの?
  • A: ショートをなるだけ回避するため

 なぜマイナスから外すほうがショートを避けられるのか?

 車の回路はマイナスから外せば抵抗となる電装品を介するようになっているため。もし外したマイナス側の端子が車体や導体に触れて通電しても、抵抗となる電装品を介するのでショートしない。
 対してプラスから外し、導体を介して通電してしまえば、抵抗となる電装品を介さずショートに至る。よってバッテリーはマイナスから外したほうがショートが起こる状況になりにくいと言える。

 マイナスから外すほうがプラスから外すより安全と言える。
 ただし、大本のバッテリー2極が導体でつながれば配線や取り外す順序など関係なく即座にショートする。大本の2極を絶縁することでショートし得ない状況を作れる。

 そして以下の疑問は短絡的だった。

  • Q: 電源(バッテリー)のプラスを繋いだままマイナスの配線を外し、マイナス配線の先端を車の金属製ボディに触れさせるとショートするんでない?
  • A: それはショートでなく通電(電気が流れること)である。確かに電気が流れるが、抵抗があればショートはしない。ショートするか否かは通電するか否かとイコールではない。回路内に抵抗がないかあるかで決まる。

前回まで